2009年3月3日火曜日

附 則 (平成八年六月一二日法律第六八号) 抄

   附 則 (平成八年六月一二日法律第六八号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一条中商標法第四条第一項第二号及び第五号の改正規定、同法第九条第一項の改正規定、同法第九条の二の前に見出しを付す改正規定、同法第九条の二の次に一条を加える改正規定、同法第十三条第一項の改正規定並びに同法第五十三条の二の改正規定並びに第六条の規定
商標法条約が日本国について効力を生ずる日
二  第一条中商標法第四十条第四項及び第七十六条第四項にただし書を加える改正規定、第二条中特許法第百七条第三項、第百十二条第三項及び第百九十五条第五項にただし書を加える改正規定、第三条中実用新案法第三十一条第三項、第三十三条第三項及び第五十四条第四項にただし書を加える改正規定、第四条中意匠法第四十二条第四項、第四十四条第三項及び第六十七条第四項にただし書を加える改正規定、第五条中工業所有権に関する手続等の特例に関する法律第四十条第四項にただし書を加える改正規定並びに附則第二十七条の規定
平成八年十月一日
三  第一条中商標法附則に二十九条を加える改正規定(同法附則第二条第二項に係る部分を除く。) 平成十年四月一日

(立体商標についての経過措置)
第二条  この法律の施行前から日本国内において不正競争の目的でなく他人の登録商標(この法律の施行後の商標登録出願に係るものを含む。)に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその商品又は役務についてその商標(第一条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第五条第二項に規定する立体商標に限る。以下この条において同じ。)の使用をする場合は、この法律の施行の際現にその商標の使用をしてその商品又は役務に係る業務を行っている範囲内において、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2  当該商標権者又は専用使用権者は、前項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る商品又は役務と自己の業務に係る商品又は役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
3  第一項の規定により商標の使用をする権利を有する者は、この法律の施行の際現にその商標がその者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、同項の規定にかかわらず、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
4  第二項の規定は、前項の場合に準用する。
5  立体商標に係る商標登録を受けようとする者が、新商標法第九条第一項の規定の適用を受けようとする場合において、同項に規定する出品又は出展の日(以下この項において「出品等の日」という。)が、平成九年四月一日前であるときは、出品等の日は平成九年四月一日とみなす。
6  立体商標に係る商標登録を受けようとする者が、新商標法第九条の二、第九条の三又は第十三条第一項において準用する第二条の規定による改正後の特許法(以下「新特許法」という。)第四十三条若しくは第四十三条の二第二項の規定により優先権を主張しようとする場合において、最初の出願若しくは千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日(以下この項において「出願日」という。)が、平成九年四月一日前であるときは、出願日は平成九年四月一日とみなす。
7  第一項から第四項まで及び前項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。

(商標登録出願についての経過措置)
第三条  商標登録出願がこの法律の施行前にされた場合の当該出願において指定された商品及び役務の区分に関する審査については、新商標法第六条第一項及び第二項並びに第十五条第三号の規定にかかわらず、なお従前の例による。
2  前項の規定は、防護標章登録出願に準用する。

(連合商標についての経過措置)
第四条  この法律の施行の際現に特許庁に係属している連合商標の商標登録出願又は現に存する連合商標に係る商標権は、この法律の施行の日において新商標法による商標登録出願又は商標権となったものとみなす。

(団体商標についての経過措置)
第五条  この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願に係る商標登録出願人又はこの法律の施行前にされた商標登録に係る商標権者が新商標法第七条第一項に規定する法人であるときは、その商標登録出願人又は商標権者は、その商標登録出願又は商標登録を団体商標の商標登録出願又は団体商標の商標登録に変更することができる。ただし、この法律の施行の日から一年以内に特許庁長官にその旨を申し出た場合に限る。
2  前項の規定により商標登録を団体商標の商標登録に変更しようとするときは、その旨を記載した書面及び新商標法第七条第三項に規定する書面を変更の登録の申請と同時に特許庁長官に提出しなければならない。
3  第一項の規定により商標登録出願又は商標登録の変更があった場合においては、当該法人の構成員は、附則第十一条第二項並びに商標法の一部を改正する法律(平成三年法律第六十五号。以下「平成三年改正法」という。)附則第九条及び第十条第一項の規定の適用については、通常使用権者とみなす。
4  第一項の規定により商標登録出願又は商標登録の変更があった場合の附則第十六条第一項第二号(附則第十八条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同号中「又はその商標権若しくは専用使用権についての新商標法第三十一条第四項において準用する新特許法第九十九条第一項の効力を有する通常使用権を有する者」とあるのは、「若しくはその商標権若しくは専用使用権についての新商標法第三十一条第四項において準用する新特許法第九十九条第一項の効力を有する通常使用権を有する者又はその商標の使用をする権利を有する団体構成員」とする。

(登録異議の申立てについての経過措置)
第六条  この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標登録出願(出願公告をすべき旨の決定の謄本の送達があったものに限る。)及びこの法律の施行前にされた商標登録についての登録異議の申立ての規定の適用については、なお従前の例による。
2  前項の規定は、防護標章登録に準用する。

(商標権の存続期間の更新登録についての経過措置)
第七条  この法律の施行の際現に特許庁に係属している商標権の存続期間の更新登録の出願に係る審査、登録料の納付及び登録については、なお従前の例による。
2  平成八年四月一日から平成九年三月三十一日までの間に存続期間が満了した商標権であって、第一条の規定による改正前の商標法(以下「旧商標法」という。)第二十条第二項に規定する期間内に更新登録の出願がされなかったものの当該期間経過後の存続期間の更新登録の出願をすることができる期間については、なお従前の例による。
3  第一項の規定によりなお従前の例によるものとされた更新登録の出願に係る登録料の納付については、新商標法第四十一条の二第二項から第五項まで(登録料の分割納付)並びに第四十三条第三項及び第四項(割増登録料)の規定を準用する。この場合において、新商標法第四十一条の二第二項中「商標権の存続期間の更新登録の申請をする者」とあるのは「商標権の存続期間を更新した旨の登録を受ける者」と、「更新登録の申請と同時に」とあるのは「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と、「十万千円に区分の数を乗じて得た額」とあるのは「八万七千円」と読み替えるものとする。
4  第一項及び第二項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。この場合において、第二項中「第一条の規定による改正前の商標法(以下「旧商標法」という。)第二十条第二項」とあるのは、「旧商標法第六十八条第三項において準用する第二十条第二項」と読み替えるものとする。

(商標登録の無効の審判についての経過措置)
第八条  この法律の施行の際に新商標法第四十六条第一項第五号に該当するものとなっている商標登録についての商標登録の無効の審判における新商標法第四十六条の二第一項の適用については、同項中「その商標登録が同項第四号又は第五号に該当するに至つた時」とあるのは、「平成九年四月一日」とする。
2  この法律の施行の際現に存する商標権についての新商標法第四条第一項第十五号に該当することを理由とする商標登録の無効の審判の請求をすることができる期間については、なお従前の例による。
3  第一項の規定は、防護標章登録に準用する。

(存続期間の更新登録の無効の審判についての経過措置)
第九条  この法律の施行前にした商標権の存続期間の更新登録については、旧商標法第四十八条及び第四十九条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。

(商標登録の取消しの審判についての経過措置)
第十条  この法律の施行の際現に特許庁に係属している旧商標法第五十条第一項の審判については、なお従前の例による。
2  平成十二年三月三十一日までに請求された新商標法第五十条第一項の審判については、旧商標法第五十条第二項の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。

(重複登録商標に係る存続期間の更新の特例)
第十一条  特例商標登録出願(平成三年改正法附則第五条第二項に規定するものをいう。)に係る同一又は類似の役務について使用をする同一又は類似の二以上の登録商標(以下この条及び次条において「重複登録商標」という。)がある場合においては、重複登録商標に係る商標権の存続期間の最初の更新については、新商標法第十九条第二項の規定にかかわらず、更新登録の出願によりしなければならない。
2  前項の更新は、その更新に係る登録商標が、重複登録商標のうちその登録商標以外の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の業務に係る役務と混同を生ずるおそれがある商標となっているときは、することができない。

(商標登録出願の規定の準用)
第十二条  新商標法第十四条(審査官による審査)及び第十五条の二(拒絶理由の通知)並びに新特許法第四十八条(審査官の除斥)及び第五十二条(査定の方式)の規定は、重複登録商標に係る商標権の存続期間の更新登録の出願(以下附則第十九条まで及び第二十四条第二項において単に「更新登録の出願」という。)の審査に準用する。

(存続期間の更新登録)
第十三条  審査官は、更新登録の出願が次の各号の一に該当するときは、その出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
一  その出願に係る登録商標が附則第十一条第二項の規定により更新をすることができないものであるとき。
二  その出願をした者が当該商標権者でないとき。
2  審査官は、更新登録の出願について拒絶の理由を発見しないときは、更新登録をすべき旨の査定をしなければならない。

(更新登録の申請に関する規定の準用)
第十四条  新商標法第二十条(存続期間の更新登録)、第二十一条(商標権の回復)及び第二十二条(回復した商標権の効力の制限)の規定は、更新登録の出願に準用する。この場合において、新商標法第二十二条第一号中「指定商品又は指定役務」とあるのは、「指定役務」と読み替えるものとする。

第十五条  新商標法第二十三条(存続期間の更新の登録)の規定は、更新登録の出願に関する登録に準用する。この場合において、同条第一項及び第二項中「更新登録の申請と同時に」とあるのは、「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と読み替えるものとする。
2  新商標法第四十条第二項及び第三項(登録料)、第四十一条第二項及び第三項(登録料の納付期限)、第四十一条の二第二項から第六項まで(登録料の分割納付)、第四十一条の三(利害関係人による登録料の納付)、第四十二条(既納の登録料の返還)並びに第四十三条(割増登録料)並びに特許法等の一部を改正する法律(平成十五年法律第四十七号)第四条の規定による改正後の商標法第四十条第四項及び第五項の規定は、更新登録の出願に関する登録料又は割増登録料に準用する。この場合において、新商標法第四十条第二項及び第四十一条の二第二項中「存続期間の更新登録の申請をする者」とあるのは「存続期間を更新した旨の登録を受ける者」と、第四十一条第二項中「前項」とあるのは「次項」と、第四十一条第三項、第四十一条の二第二項及び第四十三条第二項中「更新登録の申請と同時に」とあるのは「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と、第四十一条の二第六項中「第一項」とあるのは「第二項」と、「商標登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に」とあるのは「商標権の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(商標権の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に」と読み替えるものとする。

(拒絶の査定又は審決前の使用による商標の使用をする権利)
第十六条  更新登録の出願について、附則第十三条第一項第一号の規定により拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定した場合(他の拒絶の理由がある場合を除く。)においては、次の各号の一に該当する者が、その出願に係る商標権の存続期間の満了の際現にその出願に係る登録商標の使用をしている指定役務について継続してその商標の使用をするときは、当該商標権の存続期間の満了の際現にその登録商標の使用をしてその指定役務に係る業務を行っている範囲内において、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
一  当該登録商標に係る商標権者
二  当該商標権の存続期間の満了の際現にその商標権についての専用使用権又はその商標権若しくは専用使用権についての新商標法第三十一条第四項において準用する新特許法第九十九条第一項の効力を有する通常使用権を有する者
2  前項に規定する場合において、当該商標権の存続期間の満了の際現にその登録商標が同項各号の一に該当する者の業務に係る指定役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその役務についてその商標の使用をする場合は、同項の規定にかかわらず、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
3  新商標法第三十二条第二項の規定は、前二項の場合に準用する。

(商標権の存続期間の更新登録の無効審判)
第十七条  附則第十五条第一項において準用する新商標法第二十三条の規定によりされた更新登録が次の各号の一に該当するときは、その更新登録を無効にすることについて審判を請求することができる。この場合において、更新登録に係る指定役務が二以上のものについては、指定役務ごとに請求することができる。
一  その存続期間の更新登録が附則第十一条第二項の規定に違反してされたとき。
二  その更新登録が当該商標権者でない者の出願に対してされたとき。
2  新商標法第四十六条第二項の規定は、前項の審判の請求に準用する。
3  第一項の審判は、商標権の存続期間を更新した旨の登録の日から五年を経過した後は、請求することができない。

(無効審判の審決前の使用による商標の使用をする権利)
第十八条  附則第十六条の規定は、前条第一項の審判において更新登録を無効にすべき旨の審決が確定した場合に準用する。この場合において、附則第十六条第一項中「他の拒絶の理由がある場合」とあるのは「他の無効の理由がある場合」と、同条第一項及び第二項中「当該商標権の存続期間の満了の際」とあるのは「商標法等の一部を改正する法律(平成八年法律第六十八号)附則第十七条第一項の審判の請求の登録の際」と読み替えるものとする。

(手数料)
第十九条  更新登録の出願をする者が納付しなければならない手数料についての新商標法第七十六条の適用については、別表第一号中「商標登録出願をする者」とあるのは、「更新登録の出願をする者」とする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第二十条  この法律の各改正規定の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の各改正規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。

(政令への委任)
第二十一条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。